まずい
こんばんは。ウルトラのヨシです。
ここからが日記。
さて、前回は周りの目を気にして多摩川に行くことを決めたところまで書いた(はず)。通った大まかなルートはこんな感じ。
実に14.5キロメートル。普段歩かない人にはピンとこない数字でしょうか。
だいたい、渋谷駅から羽田空港までの直線距離に相当します。
関西の方にわかりやすく説明すると、新大阪駅から西宮駅の直線距離くらい。
(ウルトラ調べ 地図に円を描く (Yahoo! JavaScriptマップ API版) )
関西の方のためになったかと言うと諸説ある。
ある程度距離の有識者になると「しんどそう」と言うでしょう。
しかし14.5Kmは、ウルトラにとって歩く距離としては、実は屁でもないのです。
普段から定期圏内の駅くらいならすっ飛ばして歩くし、なんなら乗り換え含めて通学に1時間かかっていた専門学校から歩いて帰ったこともザラにある。
だから、行きはすんなりと歩くことができました。
(どれくらいすんなりかというと、書くことがなさすぎてラジオの感想を載せようと思って3番組のレビューを書いて見たところ1番組目だけで1500文字に到達しそうな勢いだったのでやめたくらい。本当に何も起きなかったので、世田谷区あるあるを書いておく)
「意外と畑多い」
さて、事件は多摩川についた時に起きた。ウルトラが多摩川の写真を取っていた時のこと。こんな。
股に激痛が走った。仰け反るくらいの、「ひりひり!」っとした感じ。
何が起きたかというと、僕の玉袋がおケツの割れ目に食い込んで、長時間脚を動かしたことにより擦れてしまっているのだ!よりによって玉袋とおケツが!
人よりも玉袋を大きくしてしまう遺伝子を持つ両親を妬みつつ、思わずしゃがみこんで、患部を服の上からさすった。(周りの人からはやばい人だと思われていただろう)
女性の方はわからないかもしれないが、玉袋が痛いと男は動くことはできない。叶美香がいない京子さんと一緒だ。
どうしよう。
地図を見るとわかるが、この近くには駅もなく、なんなら財布をおいてきた。あっても無職なのでお金はないが。
こうしているうちにも脂汗は垂れてくる。その日の気温は高くないものの快晴で風もなく、とにかく蒸し暑くてどんどん体力を奪われる。
多摩川の水につけて冷やそうか・・・いや、多分汚い。本気でそんなことを考えながら、小一時間考えて出した答え・・・。
おケツと玉袋が擦れないように進んでいくしかない・・・。
しかし、一度擦れてしまえば道端でそこで試合終了だ。きっと安西先生も「玉袋がおケツに擦れて痛い時は流石に試合終了ですよ(タプタプ)」と言って投了してしまうだろう。細心の注意を払わなければならない。道を調べる時にポケットからスマホを取り出す際にも誤って玉袋とおケツが触れ合うような姿勢になってしまえば、確実にタクシーか場合によっては救急車を呼んでしまうことになる。
ガニ股でゴリラ歩き。一番負担にならない歩き方で北上して行った。
一歩間違えば、死。
そう言い聞かせて、なんとか歩いて行く。
砧を過ぎたあたり、多摩川から自宅までちょうど半分きたくらい。
祖師ヶ谷大蔵駅の近くに公園があったので、休んで行くことにした。
ベンチに腰掛けると、尋ねられるように話しかけられた。
「あの〜すいません。」
目線をあげると、二人の男性が立っていた。
警官だった。
「はい?なんでしょうか?」
「いや、何か様子が変だったので、どうしたのかなぁ〜と思って。」
「え?・・・え?」
「お兄さん、何か身分を証明できるものあります?」
まずい。玉袋とおケツが擦れないように極端にガニ股で歩いていたせいで怪しい人に思われている。ここは、事情を説明しなければ・・・。
「いや、怪しいものじゃないんです。今、ウォーキングしてきて、歩くと股が擦れて痛くて。」
「まあ、そういうこと言いますよね、わかります。」
まずいまずい。本当に怪しい人に思われている。
とりあえず、身分証を差し出さないとーーーあ。
「すいません、ウォーキングしかするつもりなかったので、家に財布おいてきてしまって・・・」
「え?そんな人います?」
「いざという時どうするんですか?」
まずいまずいまずい。どうしよう。
本格的に連れて行かれそうな雰囲気を感じる。この人たち、本気だ・・・!
というか、今時キャッシュレスキャッシュレス言われてるからそれくらい普通だとも思ってたけど、おじさんたちには普及してないのか?
しかし、持ってないものは提示できない。どうにかして、この場を乗り切らなければ。
「すいません、持ってないです。でも、本当に変な人じゃないんです。」
「でもちょっと前に河原で股間をさすってましたよね?」
まずいまずいまずいまずい。
どっからこの人たち見てたんだ?つけて来たのであれば、ここまで移動して来た道中で呼び止めないで泳がせていたということになる。もしくは、さっき見たやつが変な歩き方をしながら目の前に現れてた、そんなところだろうか。どちらにせよ、この状況はやばすぎる・・・。
確かに、河原には子供達が多く、そんな場所で股間をさすっていたら大変な変態だ。
その時に話しかけてくれれば、僕は河原で一時間も動けない状態から回復できたはずなのに・・・。
「いや、それは、歩き過ぎて、その・・・玉袋がケツに挟まって・・・痛くて」
「なんですか?」
「だから、その、玉袋が・・・」
「は?」
まずいまずいまずいまずいまずい。
俺は世田谷区の公園で何を連呼してるんだ。
しかし、状況はちゃんと説明しないと。
「玉袋が・・・ケツに・・・」
こうなってくると、もう泣けてくる。
世田谷区の公園で、玉袋がケツに擦れて痛かったばかりに挙動がおかしくて警官に職質されている。
涙なしには語れない、ハートフルドキュメンタリー。
「玉袋が、ケツに擦れて・・・痛くて・・・」
「あ、それでそんなに痛がってたんですね。私も勤務中によくありますよ。」
「え?」
なんかよくわからないが、通じた。
僕の必死さが伝わったのかもしれない。
二人の警官は目配せをして、お大事に、そう言って自転車でさっていった。
次のウォーキングはいつになるかわからないが、絶対にオロナインを持って行こうと決めた。
皆さんも長時間の徒歩での移動の際は気をつけてほしい。